淡い月

理系大学生です。

「当たり前」が当たり前じゃないことが分かる概念

 

 「当たり前」と思ってても意外と当たり前じゃないことって結構あると思う。その内、当たり前に思ってる概念が通用しない状況を知っておくと、自分の考え方の幅が広がると思う。それに、個人的にはそういうことを知るのはすごく面白い。

 

「当たり前」が通用しない世界とは

シュレーディンガーの猫 

 これは量子力学に関する思考実験。猛毒の物質が入った瓶と猫一匹が箱の中に入れられていると考える。もしも瓶が壊れた場合は毒が箱の中に充満し、その毒によって猫が死んでしまうとする。毒が入ってる瓶が壊れる確率は完全にランダムの場合、箱を開けて確認するるまで、猫は生きている可能性もあるしそうでない可能性もある。つまり、箱を開けて猫の生死を確認するまで、箱の中には生きてる猫と死んでしまってる猫の両方が存在するといえる。というもの。

 

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 「生きてる猫と死んでる猫が両方存在する」という考え方が、正直普通じゃない。常人には思いつかない概念。量子力学の世界だと、確率ではなく完全にランダムに生じる事象がいくつか観測されているらしい。量子力学の世界では、「ありえない」現象が多く生じている。

 

アキレスと亀

 これは有名な思考実験の一つ。アキレスという人が亀を追いかけているが、考え方次第では、亀に追いつくことはできないというもの。アキレスが亀の場所に進む時は時間がかかる。その時間分、亀も前に進む。さらに、アキレスは亀の場所に一定の時間をかけて進む。その時間の間に亀も前に進む。・・・と永遠に続くため、結果的にアキレスは亀に追いつくことができない、というもの。

 

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 現実ではこのようなことは生じないのは明白。ただ、このように説明されると、「あ~確かにそうかも」って思ってしまう。ただ、この考え方は極限というもの。あの五条悟と同じ。五条悟に近づくと時間が無限に引き延ばされるから触れられない。

 

存在することは知覚されること

 森の中で木が倒れたとする。しかし、その木が倒れた音は誰も聞いていないし、その様子を誰も見ていない。このとき、この木は本当に倒れたと言えるのだろうか? という思考実験がバークリーという哲学者によって提唱された。なんでこんなことが思いつくのか自分は知りたい笑。

 

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 バークリーの言葉として、「存在することは知覚されることだ」というものがある。例えば、人間が感じ取ることができる音や光には限界がある。しかも、範囲がとても限定的。にも関わらず、視界に入っているものはちゃんと見えていると感じてしまう。本当はほんの一部しか見えていないのに。ほんの一部の音しか聞こえていないのに。すごく面白い考え方だと思う。

 

最後に

  上の3つは、比較的有名な思考実験。世の中にはいろんな思考実験やパラドックスが存在する。そういうことを知ると、モノの見方が少し変わると思う。そういうのって結構必要な能力だったりする。「当たり前」を当たり前とたかをくくらないこと。